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【ブラインドサッカー】日本は、2017年にアジアの頂点を目指す

1月の日本代表合宿。9日は室内トレーニングを実施。キャプテンの川村怜選手(右)

1月の日本代表合宿。9日は室内トレーニングを実施。キャプテンの川村怜選手(右)

ブラインドサッカー日本代表チームは、2017年の目標の一つとして、アジアのトップチームになることを掲げている。今秋に開催見込みとなっているアジア選手権で、中国、イランなどを破り、優勝するつもりだ。2015年のアジア選手権で、リオ・パラリンピックへの出場権を獲れなかった日本。
同年11月に、高田敏志氏が監督に就任し、チームのプレースタイルを大幅に変えてきた。高田監督は、東京パラリンピックが開催される2020年まで監督を務める契約を結んでいる。今年1月7日~9日の代表合宿終了後、高田監督とキャプテンの川村怜選手に話を聞いた。

■高田監督:2020年から逆算すると、2017年はアジアの頂点
○高田監督
2020年の東京パラリンピックで金メダルを獲得することを目標にしています。
そこから逆算して、まず、2017年秋(開催見込み)のアジア選手権で優勝を目指します。アジア選手権で上位に入ると、2018年の世界選手権への出場権を獲得できますので、アジアのチャンピオンとして世界選手権に出ることを目標にしています。
ブラインドサッカーでは、今、ブラジルが世界の中で力がずば抜けているんですけど、いずれは、ブラジルとも勝負ができるようにしたいと考えています。
私は、障害者スポーツ以外のところで、会社を経営したり、スポーツのマネジメントをしたりしています。一般のサッカーのワールドカップで優勝する国や、チャンピオンズリーグで優勝するチームがどうなっているのか、どうやって進化しているのかを考えてみると、トレーニングの時間のサイクルを短くして、密度の濃いトレーニングをして、分析も戦術も準備していかなければいけません。
4年間の最初の2年で世界のトップと良い勝負ができるところを目指し、残りの2年は、さらに上にいくためにどうするかを考える時間だと思います。
少しでも勝てるようになると、今度はマークをされるようになりますので、今度は、そのマークをどう外すのかということも考えなくてはいけません。2020年までの残り2年を調整にするくらいのチームづくりをしないと、東京で金メダルは難しいと思っています。

■攻撃力を向上、さらに精度の高さへ
○高田監督
日本代表チームは、私が就任する前から守備は非常に良かったのですが、点を取らないとサッカーは勝てないわけです。ですから、守備力をうまく生かしながら、守備から攻撃への切り替えをうまく使っていこうとしています。
4人の選手がいますから、その4人全員が攻撃に参加するかたちを目指しています。すべて流動的に動き、すべての選手がボールに関わるという攻撃スタイルをつくっていきたいです。そのために、選手個人のサッカーに必要なスキルの向上をしてきました。そこは、ある程度、スキルが高まってきていると思います。
ただし、精度という点でいうと、ミスの率は高いです。難しいことをしている分、ミスをする率は高い。今年の1月~3月は、精度を上げることに取り組んでいきます。
例えば、10本のうち6本トラップでミスしているところを、あと3本、ちゃんとトラップできるようにすれば、攻撃の機会が増えるわけです。ゴールへ結びつく機会も増えます。まず、あと3割、精度を上げようと言っています。すべてのスキルについて、あと3割、上げることができたらと思っています。
今は、ミスをしてもいいということでやっていますので、6割か、だいたい半分くらいはミスをしています。でも、そのミス率が減ったら、もっと楽しいサッカーができるねと言っています。
3月20日に開催される「さいたま市ノーマライゼーションカップ2017」で、ブラジルと対戦します。ブラジルの強さは異次元ですので、どこまでできるか分からないですけど。去年対戦した時よりも、僕らの強さは格段に上がっているので、思い切ってやろうと言っています。

合宿で学んだことを、日頃のトレーニングで意識するという川村。体の細かい動き一つにこだわっている。

合宿で学んだことを、日頃のトレーニングで意識するという川村。体の細かい動き一つにこだわっている。

■キャプテン川村:サッカーへの強い思いをプレーでみせていく
○川村怜選手
来年の世界選手権の予選となるアジア選手権を控えているので、今年は、まず、アジアで一番になることを目標にしています。その準備をしていきたいと考えています。
予選通過することは最低条件です。イランや中国を倒して、アジアチャンピオンです。
去年からキャプテンになり、1年が経ちました。世界のトップと闘う中で、日の丸を背負って戦う集団でなければいけないと思います。気持ちの問題だと思うので、そのあたりは、チームメイトに強い気持ちをもってやろうと言っていますし、そういう意識を持つことで、日々のトレーニングも変わってくると思っています。

もともと自分から積極的に話すタイプではなく、特にリーダーシップがあるわけではないんです。でも、サッカーに対する強い思いがあるので、そこは自分が見せていくことで、日本代表のチームにうまく浸透させていけたらと思っています。プレーではもちろんですけど、普段の行動で示していきたいと思っています。
具体的にいうと、代表合宿で学んだことを、普段の個人練習で一つひとつ細かいところも意識して取り組むことが、そうですね。練習に対する姿勢です。
それから、体のケアであったり、栄養、睡眠など、サッカー以外でもサッカーにつながることを意識しています。全部、サッカーにつながっていると思いますし、自分も取り組んできて、変わってきている実感があります。

■技術、メンタル、フィジカルすべてをレベルアップしたい
○川村選手
課題としては、技術、メンタル、フィジカルすべての面で、今よりレベルアップしなければいけないと思っています。アジアのトップの先に、世界のトップ。最大の目標は、世界一です。そのためには、点をとらないと勝てないですから、どんな場面でも、点が取れる選手にならないといけない。キャプテンとしても、チームが苦しい場面で点を取って、勝利に貢献したいです。
そのためにも、ゲームメイクできる選手になりたいです。ゲームの流れを見て、今、どんなプレーをすべきなのか、常に冷静に判断して、ピッチの中で試合を支配したいと思っています。

技術面では、ドリブルのスピードの緩急にはこだわりたいです。ドリブルを速くすることはできるんですけど、抑えることも大事ですし、ストックすることも大事です。ゴール前に一番良い速さで入って、シュートをしたい。スピードは、こだわって取り組んでいます。
ゴールが決まるときというのは、ちょうどいいスピードで中に侵入して、ストップ・アンド・ゴーで相手をかわして、シュートが打てている時なんです。スピードに緩急がある時は、ゴールにつながっていると思います。
あとは、トラップを磨きたいです。味方からのパスをきちんとトラップできるかどうかで、試合のリズムが変わりますし、ルーズボールが増えてしまうと、どうしても相手とイーブンのボールになってしまいます。マイボールの時間を増やすためには、トラップだったり、ルーズボールへの反応が大切だと思います。もっともっと精度を高めることが必要だと思います。

理想は高いので、理想を100%とすると今は60%くらいですね。
以前と比べると、できているところはあります。以前より得点も取れるようになりましたけど、それでブラジルを倒せるかというと、まだ、そうではない。まだまだ身に着けないといけないところは、たくさんあるんです。3月のブラジル戦では、得点をして、リードをしてみたいです。

(取材・撮影:河原レイカ)

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